土用入り
まだまだ本格的な冬の真っただ中ですが
暦の上では先週の1月18日に冬の土用を迎えました。
春夏秋冬の四季の変わり目の18日間が土用にあたります。
2024年の土用は次の通り。
冬の土用:1/18~2/3まで 2/4が立春
春の土用:4/16~5/4まで 5/5が立夏
夏の土用:7/19~8/6まで 8/7が立秋
秋の土用:10/20~11/6まで 11/7が立冬
土用と脾胃経絡についての基礎知識は以前のブログをご参照ください。
土用
土旺用事(どおうようじ)から来ている雑節
意味 :土が旺(さかん)に用事(動き、働き)をしている
農耕が主体だった日本で土用の期間に避けられてきたことは
農耕作業、土いじり、建物などの工事。
(どうしても必要な時は土公神が天に帰る間日に行う)
土公神(どこうしん/どくしん 土の神様)が
土の中に蠢いているので邪魔をしないように、という感じですね。
大地が自ら変容しながら
次の季節の準備をしている期間。
それをそっと見守る時間。
移動には向かないよその場に落ち着いていなさいよ
と教えてくれています。
引越しや旅、転職などは避けたい季節。
私達人間も自然の一部。
冬土用は次の季節の春に向けて
自ら変容する心身の状態を優しく見守る期間です。
土用の季節に調えたい経絡
陰ヨガクラスでは脾と胃の経絡に働きかけるアーサナを行いましょう。
例外的に、陽の経絡(胃)も身体の前面を通っています。
胃腸の調子が乱れると吹き出物が出やすい口の周り、口角を通るのも納得。
お腹周りや前太ももを冷やさないようにしたい季節です。
脾経絡(脾と胃)
胃経は足の第2指の中指側の爪の脇(経穴:厲兌(レイダ))へと流れつき
脾経は足の親指の側面(経穴:隠白いんぱく)から始まります。
脾の働き
*東洋医学でいうところの【脾と胃】は臓器そのものではなく
【脾と胃】のエネルギーを指しています。
栄養を取り入れ運用する脾の働きはエンジンそのもの。
生きるためのエネルギーの本を司っています。
1⃣ 運化作用:食物の消化・分配・吸収
身体に入ってきた食物を氣・血・水に変化させ全身に供給する働き。
肉体の形成や動きに関わる。
【運化作用が機能しないと】
食欲不振・消化不良・嘔吐・吐き気・下痢・便秘・胃もたれ・膨満感
四肢の倦怠、脱力などの症状があわれる。
2⃣ 昇提(しょうてい)作用:
内臓を正常な位置に保つ働き
【昇提作用が機能しないと】
胃下垂 子宮下垂 脱腸 習慣性流産の原因にも。
内臓が下垂することで他の内臓にも負担がかかり
腰痛・子宮内膜症・子宮筋腫などの発症にも。
3⃣ 昇清(しょうせい)作用:
運化された氣を脾胃より上部に
(肺・心・頭部・脳など)に供給する
【昇清作用が機能しないと】
心肺機能の低下、思考停止、悶々、抑うつ、怠さ、不眠や睡眠障害などの発症。
4⃣ 統血作用:
血液が血管から漏れるのを防ぐ
【統血作用が機能しないと】
不正出血・内出血・原因不明の鼻血・月経過多など
あざができやすい。
その他にも免疫機能・循環・精神活動とも深く関わっています。
【後天の本】と【先天の本】とは?
後天の本
脾氣の働きは食物を消化吸収し、生命力を補充する役割を担うことから、
脾の氣は【後天の本】と言われ
先天の本
対して、もって生まれた生命力は腎の氣が担い【先天の本】と言われます。
その人が健康であるかどうかは【先天の本】が4割を
【後天の本】が6割を担っているとされています。
五行論表
臓腑:脾・胃
組織:肌肉
感覚器官:口・唇
排出液:唾液
味覚:甘味
感情:懸念・沈着・思い
精神:意
声:歌・小声
季節:土用
気候:湿
方位:中央
色:黄
チャクラ:マニプーラ
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