暦の上では5月5日の立夏で夏を迎えています。
本格的な夏が訪れる前に
快適な夏を過ごすための準備を始めていきましょう。
夏に弱い人の特徴
暑気に弱く疲れやすい
暑いのに汗をかけない
浮腫みやすい
末端(手足の)冷え性・内臓の冷え
普段から呼吸が浅い
夏の胃腸炎や下痢
不眠とそれに伴う多様な不調 など
夏になると毎年同じような症状に悩まされる方は
まずはその症状を 改めて自覚し
陰ヨガを通じて心・小腸の経絡を意識してみましょう。
夏を健やかに過ごすために調えたいのは
【心・小腸】経絡
『黄帝内経』によると
心は五臓の君主または王様とされ五臓で最も重要な存在。
他の臓器やそのエネルギーに多大な影響を与えています。
心の氣(エネルギー)は≪神明と血脈≫を司ります。
神明:意識・感情・思考などの精神・意識活動
血脈:血液循環
神明と血脈の働きは睡眠と覚醒のリズムや
体温や発汗の調整などを担う自律神経と深い関わりがあります。
自然の摂理に従い
暑い夏に汗をかける身体であることが大切です。
健康的な発汗作用には
老廃物の排出
新陳代謝促進
疲労回復
浮腫み防止
体重管理
睡眠の質の向上
などの効果があります。
発汗作用がうまく働かないのは自律神経の乱れによるもので、
心・小腸経絡の滞りも考えられます。
心・小腸経絡の滞りにより現れる症状
◎身体面
・不眠・睡眠障害・多夢・睡眠の質の低下
・血行不良・血色不良・手足の冷え
・ほてり、突発的な発汗
・胸やけ・下痢・便秘・腹痛・痔など消化器系の不調
・動脈硬化・静脈瘤・息切れ・動悸・不整脈など心臓疾患
◎精神・感情面
・悲観・落ち込み・憂鬱
・気力・集中力の低下
・燃え尽き症候群(バーンアウト)
・倦怠感・疲労感・焦燥感
・度量が狭くなり、対人関係の乱れや疎遠
・過剰な氣による批判や憎しみの感情の発生
・繋がりを持って生きているという感覚の希薄さ
など
心の氣が停滞することなく、バランスよく巡ることで
身体面では上記の症状は改善され
感情・精神面では
・生命力に満ち活動的になる。
・知足、安心、調和を感じ、健全な人間関係を築けるようになる。
・困難な局面でもそこに意味があると考え前向き捉えることが出来る
と考えられています。
陰ヨガで自分の心身に気づくところから
初めて陰ヨガを行う方は
慣れるまで少し時間がかかることもあります。
特に ・落ち着くことが苦手な方
・常に忙しくないと不安な方
・何かしていないと罪悪感を感じてしまう方
にとっては
静かに過ごす陰ヨガの時間が辛く感じてしまう人もいるかもしれません。
陰ヨガには瞑想効果も含まれます。
✔ 何もしない時間を受け入れる・許す
✔ 静かな時間を自分に与える・許す
✔ 自分の心身に向き合う
ひとつのアーサナ(ポーズ)で数分間そこに留まり
自分の身心を内観することは
自分の身体、感情や思考を観察する力が養われ
本来の自分を知る自己認識力へと繋がります。
自分のことを理解したいのに
もしかして向き合うことすらしていなかった
そんなことにも気が付くかもしれません。
陰ヨガのアーサナの中で探ってみましょう。
陰ヨガのアーサナを調えたら
身体の緊張を手放し、呼吸が落ち着くのを待ちます。
最初は時間がかかっても構いません。
リラックスしてきたな、と感じたら
どこからでもいいので、自分の心身の内観を始めます。
徐々に気になる場所に意識をフォーカスしていきます。
・疲労がたまっている箇所
・怠さが顕著な箇所
・ある特定の臓器の冷えや疲れ
・五つの感覚器官の疲労具合
(目・耳・鼻・口内・皮膚の感覚)
・血流の滞り
・呼吸の詰まり
・氣(エネルギー)の流れ
・思考や感情などが渦巻く脳の多忙さ
届けたいな、と思うところに
エネルギーを届けるように
優しい呼吸を送ります。
疲れている場所
痛みを感じてくれたところ
流れが滞っているところ
そこを丁寧に手当するように
呼吸を送り続けます。
大切な自転車の故障をみるように
例えば、いつも乗っている自転車の調子が良くありません。
修理するには、まずどこに不調があるのかを見つけますよね。
・前輪タイヤのパンクなのか
・後輪タイヤなのか
・ブレーキがきかないのか
・ブレーキケーブルがきれているのか
・チェーンがはずれているのか
・オイルがきれて錆びているのか
・ハンドルが曲がってしまったのか
・サドルが傾いているのか
・スポークが外れているのか
などなど
自転車でなくとも車やバイクでも
分かりやすいですね。
ちょっと抵抗があるかもしれませんが
自分の心身をひとつの機械のように見てあげると
その不調がどこから来ているのか
客観的に見つけられるかもしれません。
もしかしたら不具合はひとつだけではないかもしれないし
いくつかの不具合が互いに影響しているのかもしれません。
まずは、不具合・不調に気がつき
そしてどこがどんな風によくないのか
その状態を観察し理解することが
修理=療治・改善への最初のステップ。
出来ることなら自己治癒力で快復したいもの。
陰ヨガを通じて自分の心身を俯瞰して観ることで
改善&治癒への道筋が見えてきますように。
夏にむけて特に養生したい【心・小腸】経絡を
陰ヨガのアーサナを用いて観察していきましょう。
今年の夏が健やかで快適な楽しい時間になりますように!
夏の経絡 心・小腸の基本についてはこちらもご参照ください。
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