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ひとつよが

ヴィシュヌムドラとナディショーダナ 

Vishunu Mudra と Nadi Shodhana

 

Mudra ムドラとは


身体や手を用いた 印(いん)・ジェスチャーのこと。

Hasta Mudra =手印

ハスタ(手)/ムドラ(印)

その数100や108、あるいはそれ以上とも。



ムドラの目的


体の中のエネルギーを調え心身の健康と活力を得る。


ムドラによってナディ(経絡・エネルギーの通り道)の流れを整えることで、

心身に影響を与えると考えられています。


私たちの体には72,000もの微細なナディ(経絡・エネルギーの通り道)が

あると言われています。


手や指先には多くのナディが集まり、ハスタ・ムドラ(手印)により刺激が与えられることで、プラーナ・氣(エネルギー)の流れに変化が加わり、滞りの解消や新たなエネルギー回路の形成に繋がります。


指先で点字を読む人の脳では、手に対応する感覚分野が発達していることからも、

指先を使うことで感覚や運動神経などの発達に影響を与えることが明確です。



5本の指と5大元素


それぞれの指は5大元素(*1)のエネルギーと深く関わっています。


親指 火のエネルギー

人差し指 風のエネルギー

中指 空のエネルギー

薬指 土のエネルギー

小指 水のエネルギー



 

Vishnu Mudra ヴィシュヌ・ムドラ


Vishnu ヴィシュヌはインド神話の三大神(トリムルティ)のうちのひとり。


創造の神 ブラーフマー

維持の神 ヴィシュヌ

破壊の神 シヴァ


ヴィシュヌは世界の守護神であり、この宇宙に存在するすべての物質的または非物質的なもののバランスを保つ役割を担っています。


ヴィシュヌ・ムドラ は ヴィシュヌ神のシンボルであり 普遍的なバランスを表しています。


 

Nadi Shodhana Pranayama 片鼻呼吸

ナディ・ショーダナ・プラナヤマ

Nadi(氣道)/ Schodhana(浄化)/Pranayama(調氣)


ヨガのクラスで練習することの多い【ナディ・ショーダナ・プラナヤマ/片鼻呼吸】で

ヴィシュヌ・ムドラを用いたこともあるのではないでしょうか。


ナディ・ショーダナは、その名の通り氣道を浄化しエネルギーバランスを調える最も基本的なプラーナヤーマ(調氣法)のテクニックのひとつです。


その際に用いられる手印ヴィシュヌ・ムドラはこのプラーナヤーマにとって重要な要素となっています。


氣道の浄化により心身の調和を図り、左右の呼吸を通じて自分という小さな宇宙の中にある陰と陽のバランスを調えます。


このことからヴィシュヌ・ムドラは「ユニバーサル・バランシング・ジェスチャー」とも呼ばれています。



ヴィシュヌ・ムドラの結び方・意味


右手の人差し指と中指が手のひらに向かって折りたたまれます。


人差し指=【風の要素】

中指=【空の要素】

で構成されるヴァータ・ドーシャ(*1)の過剰なエネルギーを抑制します。


一説では人差し指はエゴ、中指はタマス(重さ・怠惰さなど)を表し、

それぞれが親指に向かって頭を垂れることで謙虚さを表すとも言われています。



このムドラにより第1から第3のチャクラを活性化させます。


親指は火の象徴で【マニプラ・チャクラ】につながっています。

薬指は大地の象徴で【ムラーダーラ・チャクラ】につながっています。

小指は水の象徴で【スヴァディスターナ・チャクラ】につながります。




右手で行う意味


ヴィシュヌ・ムドラは、エネルギーを受け取ることを象徴する右手で行います。


親指(火のエネルギー)は右の鼻孔=ピンガラー・太陽のエネルギーと一致します。


薬指と小指(土と水の要素)の組み合わせは、左の鼻孔=イダー・月のエネルギーと一致します。




もし左手でヴィシュヌ・ムドラを行った場合、指と鼻孔の対応するエネルギーが一致しないため、ヴィシュヌ・ムドラが左手で行われることはありません。




基本的なナディ・ショーダナのやり方


安定した座法で座り背筋をすっと伸ばし姿勢を調えます。

優しく目を閉じます。

  1. ヴィシュヌ・ムドラを結んだ親指で右の鼻孔を閉じ左鼻孔から息を吸います。

  2. (慣れている場合は両方の鼻孔を抑え数秒(3~5秒)息を留めます。)

  3. 薬指・小指で左の鼻孔を閉じたまま、右鼻孔を開き息を吐きます。

  4. 右の鼻孔から息を吸います。

  5. (慣れている場合は両方の鼻孔を抑え息を数秒(3~5秒)留めます。)

  6. 左の鼻孔を開けて息を吐きます。

1~6を心地よい回数繰り返します。


最初は吸う息と吐く息は同じ長さ(5秒くらい)で

慣れてきたら吐く息を長め(8秒くらい)で行います。


呼吸や留息の長さは無理のない長さで行います。




効果


右手でヴィシュヌ・ムドラを結びナディ・ショーダナを5~15回行ってみましょう。

心身ともに落ち着いてくることに気が付きます。


呼吸とムドラにより副交感神経が優勢となりリラックス効果がもたらされます。

いらいらや怒り、そわそわした気持ちなどを抑えることができます。


ヴィシュヌ・ムドラとプラーナヤーマによってチャクラへの影響に加え、

脳の左半球と右半球のバランスをとるとも考えられています。


その他、期待できる効果としては

・ストレスや不安の軽減

・神経系の沈着

・瞑想前に心を静める

・集中力・明晰性を高める

・ホルモンバランスを整える

・体内のデトックスを行う

・心臓にや呼吸に関わる問題の軽減



行うタイミングなど


ヴィシュヌ・ムドラは1日のうちいつでも行うことができ、

呼吸(調氣)法は空腹時に行うのが最適です。


ヴィシュヌ・ムドラをナディ・ショーダナと一緒に毎日5~10分。

ヨガの前後や瞑想の前などもお勧めです。



(*1)五大元素とドーシャについてはこちらのブログから


 

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